特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第10章)耳鼻咽喉科・眼科 妊婦の眼科疾患
大内 亜由美
1
,
海老原 伸行
1順天堂大学医学部附属浦安病院 眼科
キーワード:
眼疾患
,
糖尿病性網膜症
,
妊娠合併症
,
妊娠高血圧症候群
,
ブドウ膜炎
,
網膜動脈閉塞症
,
緑内障
,
妊娠糖尿病
,
Graves病眼症
,
中心性漿液性網脈絡膜症
,
高血圧網膜症
Keyword:
Retinal Artery Occlusion
,
Glaucoma
,
Uveitis
,
Diabetes, Gestational
,
Pregnancy Complications
,
Eye Diseases
,
Diabetic Retinopathy
,
Hypertensive Retinopathy
,
Graves Ophthalmopathy
,
Central Serous Chorioretinopathy
,
Hypertension, Pregnancy-Induced
pp.407-411
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140489
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<産婦人科医におさえてほしいポイント>眼は、神経外胚葉、表皮外胚葉、中胚葉、神経堤から発生、分化した様々な組織が複合的に機能し、さらに免疫特権をもつ特殊な臓器である。そのため、眼疾患は多彩な症状・所見を呈する。妊娠中には生理的にも眼局所に様々な変化を生じるが、今回述べた通り、病的な眼疾患を合併、または既存の眼疾患が悪化することも稀ではない。妊産褥婦の患者さんに眼の症状の訴えがあったら、速やかに眼科医の診療を受診するよう患者さんに勧めていただき、精査加療を行うことが望ましい。また、眼疾患を認めた場合は、産婦人科医と眼科医との綿密な連携のもと、治療計画、分娩計画を立てていくことが、母体および胎児のリスクを極力減らすうえで、重要になると考える。
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