特集 産婦人科における素朴な疑問と解説(2)産科編
双胎妊娠で母体合併症が多いのはなぜ?
神谷 千津子
1
,
金川 武司
,
吉松 淳
1国立循環器病研究センター 産婦人科部
キーワード:
血管内皮
,
心筋疾患
,
胎盤疾患
,
妊娠合併症
,
妊娠高血圧症候群
,
ハイリスク妊娠
,
妊娠糖尿病
,
双胎妊娠
Keyword:
Endothelium, Vascular
,
Diabetes, Gestational
,
Cardiomyopathies
,
Placenta Diseases
,
Pregnancy Complications
,
Pregnancy, High-Risk
,
Hypertension, Pregnancy-Induced
,
Pregnancy, Twin
pp.1185-1190
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2023015690
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妊娠年齢の上昇と生殖補助医療の増加に伴い,多胎妊娠の頻度は年々増加している.わが国においては,2019年に周産期登録データベースに登録された出産のうち,3.2%が多胎妊娠(双胎3.1%,三胎・四胎0.1%)であった.多胎妊娠では,単体妊娠に比して母児ともにハイリスクであることはいうまでもない.では,なぜ多胎妊娠で母体合併症リスクが増えるのか.本稿では,その生理的特徴とこれまでに報告されている合併症増加の原因について解説する.
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