特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第1章)新生児科・小児科・新生児外科 先天性股関節脱臼
朝貝 芳美
1
1信濃医療福祉センター 整形外科
キーワード:
股関節脱臼-先天性
,
姿勢
Keyword:
Hip Dislocation, Congenital
,
Posture
pp.78-82
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140434
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<産婦人科医におさえてほしいポイント>従来、X線診断も治療開始時期も生後3ヵ月頃が主流であったが、近年、超音波診断により生まれてすぐからの予防の重要性が明らかとなり、特に臼蓋形成不全の予防により将来の変形性股関節症の減少も期待できる。予防パンフレット(母子健康手帳にQRコード掲載)やアニメーション動画(予防パンフレットにQRコード掲載。「赤ちゃんの病気、股関節脱臼」で検索)の妊産婦への周知をお願いしたい。近い将来、健診を世界標準に近づけるため、欧米のように早期から超音波診断をくり返し実施できる体制の構築が必要であり、産婦人科医の役割は重要となる。また、危険因子として家族歴、特に女児で母親や姉に股関節脱臼の既往のある例や複数の家族歴のある例は画像診断が必要になる。妊娠末期の骨盤位、特に両膝が伸展している単臀位ではハムストリングスが緊張し、脱臼になりやすい。
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