特集 婦人科がん機能温存治療のすべて
絨毛性疾患 妊孕性温存
山本 英子
1
,
新美 薫
,
西野 公博
1名古屋大学 大学院医学系研究科医療行政学
キーワード:
抗腫瘍剤
,
絨毛癌
,
胞状奇胎-侵入
,
不妊症-女性
,
放射線療法
,
卵巣疾患
,
妊孕性温存
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Infertility, Female
,
Hydatidiform Mole, Invasive
,
Choriocarcinoma
,
Ovarian Diseases
,
Radiotherapy
,
Fertility Preservation
pp.849-853
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021247666
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妊娠中期の胞状奇胎では輸血を準備し全身管理下での子宮内容除去術が必要である。侵入奇胎と絨毛癌は絨毛癌診断スコアを用いた臨床診断と化学療法により妊孕能温存は可能な場合が多い。絨毛癌は抗悪性腫瘍薬による卵巣機能不全をきたすためホルモン療法を要するが、月経周期は回復することが多い。化学療法抵抗性絨毛癌では子宮全摘術が必要となる場合もある。胎盤部トロホブラスト腫瘍および類上皮性トロホブラスト腫瘍では化学療法の感受性が低く子宮温存療法は確立していないため、診断および治療のためには子宮全摘術が必要である。
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