特集 分子標的薬を極める-基礎から臨床まで-
分子標的薬と臨床 チロシンキナーゼ阻害薬を用いた自験例
黒川 哲司
1
,
山田 しず佳
,
津吉 秀昭
,
吉田 好雄
1福井大学 医学部産科婦人科
キーワード:
子宮腫瘍
,
肉腫
,
Pazopanib
,
分子標的治療
Keyword:
Uterine Neoplasms
,
Sarcoma
,
Molecular Targeted Therapy
,
Pazopanib
pp.1199-1202
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021012318
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現在臨床で使用されているチロシンキナーゼ阻害薬は多くあるが、婦人科領域の悪性腫瘍に対して保険適用で使用できる薬剤の代表はパゾパニブである。パゾパニブは、子宮肉腫の進行症例や再発症例で使用されることが多く、臨床第III相試験でPFSの延長効果も認めており、今後使用する機会が増える薬剤だと考えている。当施設でパゾパニブを使用した子宮肉腫の4症例を見直し、投与する際の注意点を示した。パゾパニブによる長期治療を可能にするためには、投与の開始時期を早くすること、年齢やPSにあわせて投与量を減量すること、有害事象を熟知して早期に発見することが必要であると考える。
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