特集 早産!
切迫早産の薬物治療
大槻 克文
1
1昭和大学江東豊洲病院 周産期センター
キーワード:
Magnesium Sulfate
,
Progesterone
,
Ritodrine
,
Steroids
,
気道疾患
,
抗炎症剤
,
高カリウム血症
,
新生児疾患
,
動脈管開存
,
骨組織リモデリング
,
神経保護物質
,
早産-切迫
Keyword:
Neuroprotective Agents
,
Ductus Arteriosus, Patent
,
Steroids
,
Hyperkalemia
,
Magnesium Sulfate
,
Infant, Newborn, Diseases
,
Ritodrine
,
Respiratory Tract Diseases
,
Anti-Inflammatory Agents
,
Bone Remodeling
,
Progesterone
pp.61-67
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2020105749
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
「切迫早産」とは早産となる危険性が高いと考えられる状態、つまり早産の一歩手前の状態と定義し、子宮収縮が規則的かつ頻回に起こり、子宮口開大所見をみとめ、分娩に至ってしまう可能性がある状態とされている。早産発症の原因は様々であり、早産によって出生した低出生体重児の予後を改善するための究極の方策は早産の予防であることはいうまでもない。一方で、早産の予防を目的として母体へ薬剤を用いて介入を行うことが、結果として児の予後に影響を与えることもある。また、母体合併症がコントロール不良となりやむなく早産となってしまうこともあり得る。ここでは、「切迫早産」への対応として用いられた薬剤の副作用の観点を中心に概説する。なお、読者におかれては、不躾かもしれないが、いわゆる子宮頸管の開大や単種のみを認める「頸管無力症」と区別する点に留意されたい。
Copyright© 2020 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.