特集 早産!
慢性早剝羊水過少症候群(CAOS)の診断と管理
南 佐和子
1
,
井箟 一彦
,
小林 彩
1和歌山県立医科大学 産科婦人科学教室
キーワード:
出生前超音波診断
,
胎盤早期剥離
,
羊水過少症
,
組織診
Keyword:
Abruptio Placentae
,
Ultrasonography, Prenatal
,
Oligohydramnios
pp.57-60
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2020105748
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
慢性早剥羊水過少症候群は(1)分娩7日以上前から持続する出血、(2)発症当初は羊水量が正常にもかかわらず、(3)破水の根拠もなく羊水減少(AFI≦5cm)を呈する病態と定義されている。慢性に経過し最終的には28週前後で早産に至ることが多い。児は慢性肺疾患を罹患することが多く周産期予後は不良である。診断がつく状況では病態は完成しており、改善は困難で不可逆的である。妊娠初期の出血はあなどることなく、この病態を念頭に慎重に管理することが必要と思われる。
Copyright© 2020 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.