特集 インバウンド感染症の外来診療―国際イベント開催時の輸入感染症対策
◉外来診療の実践知識 症状から捉えるインバウンド感染症の診断・治療
②発熱と呼吸器症状
谷口 清州
1
1独立行政法人国立病院機構三重病院 臨床研究部長
キーワード:
旅行者
,
肺炎
,
呼吸器感染症
,
インバウンド
Keyword:
旅行者
,
肺炎
,
呼吸器感染症
,
インバウンド
pp.109-114
発行日 2020年6月10日
Published Date 2020/6/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000118
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Summary
発熱と呼吸器症状は,旅行者において頻繁にみられる症状であるが,最も多いのは旅行とは大きく関連のない一般的な感染症である。しかしながら,特に重症の場合,経過が長引く場合には,居住地,出発地,経由地,接触歴などから,稀な疾患の可能性を考えておく。季節的な流行状況や突発的なアウトブレイクとの関連もあり得るので,WHO,米国CDC,日本の国立感染症研究所などの情報には注意し,必要な場合には,保健所を通じた行政ルートにて病原体診断の依頼を行う。
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