特集 With コロナ感染症診療―After コロナを見据えて
◉With コロナ感染症診療―診療体制・患者動向・治療の実際
②呼吸器内科
丸山 貴也
1
1三重県立一志病院 院長
キーワード:
COVID-19
,
COVID-19ワクチン
,
肺炎
,
呼吸器感染症
Keyword:
COVID-19
,
COVID-19ワクチン
,
肺炎
,
呼吸器感染症
pp.80-84
発行日 2021年6月10日
Published Date 2021/6/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000192
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呼吸器感染症(肺炎)の診療は,発熱,気道症状を認める症例に対しては血液検査,胸部単純写真を実施し,新たな浸潤影を認める症例を肺炎と診断する。発症環境によって市中肺炎(CAP),医療介護関連肺炎(NHCAP),院内肺炎(HAP)に分類し,患者背景から耐性菌の危険因子,重症度を評価し,初期治療に使用する抗菌薬を選択する。COVID-19の流行している現状でも肺炎の治療戦略に変わりはないが,発熱,気道症状を認める症例に対しては,まずはCOVID-19の診断が優先される。現在のところ,SARS-CoV-2に特化して有効な治療薬は無いが,既存の抗ウイルス薬や,ステロイド薬,免疫抑制剤などの補助療法,呼吸管理,全身管理などの治療戦略の進歩により,予後は改善されつつある。
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