特集 小児における抗菌薬適正使用―最新の考え方からのアプローチ
◉小児におけるPK-PD理論とTDM―臨床で役立つ投与設計の理論と実践
①ニューキノロン系薬
西 圭史
1
1杏林大学医学部付属病院 医療安全管理部 感染対策室 科長補佐
キーワード:
ニューキノロン系薬
,
PK-PD
,
薬剤感受性
,
耐性
Keyword:
ニューキノロン系薬
,
PK-PD
,
薬剤感受性
,
耐性
pp.89-94
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000033
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Summary
国内において小児に適応を有するニューキノロン系薬は,ノルフロキサシン,トスフロキサシン,シプロフロキサシンである。従来,小児への投与は幼若動物に起こる関節障害のため禁忌とされていたが,前記3抗菌薬においては安全性が報告され投与が可能になった。その反面,治療対象となる細菌がニューキノロン系薬へ耐性化を獲得する時代である。小児感染症の治療において,貴重な抗菌薬にも関わらずTDMは一般的ではないからこそ,必要な状況で適正使用するため,PK-PDを考慮して投与することが必要である。
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