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第1章 病原微生物に対する薬剤
[抗菌薬]
ニューキノロン系薬
髙野 雅己
1
,
森岡 悠
2
1名古屋大学医学部附属病院 薬剤部
2名古屋大学医学部附属病院 中央感染制御部
pp.545-549
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_545
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・濃度および時間依存的に細菌のDNA複製を阻害する殺菌性抗菌薬である.
・Pseudomonas aeruginosaを含むグラム陰性菌を中心に,世代を追うごとにグラム陽性球菌,偏性嫌気性菌と抗菌スペクトルもより広域となる.
・経口薬のbioavailabilityが高く,優れた組織移行性を有する薬剤であるが,薬剤耐性が問題となりやすい.
・一般的に安全で忍容性に優れているが,抗菌薬関連下痢症や不整脈,特有の薬物相互作用などに注意が必要である.
・Mycobacterium tuberculosisに抗菌活性があるため,呼吸器感染症に対して使用する前に,結核症の除外が必要である.
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