Special feature カテーテル関連血流感染症予防の最新知見
■血管内留置カテーテル管理のキモ
❹新生児・小児のマネジメント
日馬 由貴
1
1大阪大学大学院医学系研究科感染制御学 助教
pp.37-43
発行日 2024年1月15日
Published Date 2024/1/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000445
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血管内留置カテーテルは新生児や小児において輸液,栄養管理,薬剤投与などで頻繁に利用される,なくてはならない医療機器である。一方,カテーテル関連血流感染症(CRBSI)は小児における医療関連感染として最も頻度が高い疾患であり,患者の死亡率増加,集中治療室入室期間の延長などと関連していることが知られている。また,米国において,小児の中心静脈カテーテル関連血流感染症は平均で1件あたりコストを55,646ドル増加させ,総入院日数を19日延長させることが報告されており,医療経済へ与える影響も大きい。その他にも血栓症やルートの閉塞など,血管内留置に伴う合併症は多く,厳格な血管内留置カテーテル管理を行うことはこれらの合併症を予防するために重要である。ここでは,新生児・小児のマネジメントについて,感染管理とCRBSIの診断,治療という視点から解説する。
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