Special feature 感染対策成功のための皮膚の清潔・健康管理
■患者の皮膚の障害と清潔・健康管理
❹尿道カテーテル留置部位の皮膚管理―皮膚障害と消毒方法
小林 史博
1
1花王プロフェッショナル・サービス株式会社衛生ソリューションビジネス部 感染管理認定看護師(前 長野医療生活協同組合長野中央病院感染対策室 看護師長)
pp.281-285
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000343
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医療関連感染で起こる尿路感染のうち,80%はカテーテル関連尿路感染(以下,CAUTI)であるとされている。CAUTIの発症経路として細菌が侵入する門戸は以下の3ヵ所である。①カテーテルと尿道粘膜の隙間,②カテーテルと採尿バックの接続部,③排尿バックの尿排泄口である。以前は尿道留置カテーテル,採尿バック,消毒物品や各種物品などを準備し,清潔野を確保したうえで連結し,挿入までを行ってきたが,現在は閉鎖式尿道留置カテーテルキットが多くのメーカーで販売されるようになり,最初から尿カテーテルと採尿チューブがつながっている(タンパーシールド)。物品全てが滅菌され一方化されたキットで清潔野が確保されるなど,セット化による感染対策向上により,挿入時の清潔手技や接続部の管理が行いやすくなり感染対策が向上したと考える。
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