Special feature 国内・海外のガイドラインから読み解く 手術部位感染(SSI)対策の正解
■Know-how SSI対策の基本と製品選びのコツ
❶術野消毒と皮膚消毒薬
-―術前~術中~術後の皮膚管理
四宮 聡
1
1箕面市立病院 感染制御部 副部長 感染管理認定看護師
pp.297-302
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000077
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SSIと皮膚管理
皮膚の各部位には多数の細菌が存在しており,普段は生体防御としての役割を担っている1)。しかし,手術時にはこれらの皮膚表面に生存する細菌は,術中に組織や切開部に残存することで手術部位感染(Surgical Site Infection:SSI)の原因になる可能性がある。術野消毒や術中の創の汚染防止,術後の創被覆は,このSSIを防止するための感染対策であり,手術開始から創の一次治癒までの間,病原体の侵入を防止する必要がある。
本稿では,術野消毒の基本的事項と汎用される各消毒薬の特徴と選択時の注意点,各ガイドラインの推奨内容や創の汚染防止に関する情報を中心に紹介する。
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