特集 ESBL産生菌の最前線 - 知っておきたい診断・治療のすべて
単剤 or 併用? ESBL産生菌感染症の診断・治療の実際 術後感染症 消化器外科領域を中心に
渡邉 学
1
,
草地 信也
,
浅井 浩司
1東邦大学医療センター大橋病院 外科
キーワード:
Beta-Lactamases
,
抗感染剤
,
消化器外科
,
術後感染症
,
細菌薬剤耐性
Keyword:
Anti-Infective Agents
,
beta-Lactamases
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Drug Resistance, Bacterial
pp.134-138
発行日 2017年6月10日
Published Date 2017/6/10
DOI https://doi.org/10.34426/J03177.2017253131
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多剤耐性菌による感染症は、消化器外科領域の術後感染症においても治療に難渋する。なかでも、基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生菌の市中感染症からの分離頻度も増加しており、外因性感染における耐性菌対策も重要となる。ESBL産生菌による術後感染症に対する抗菌化学療法は、早期に起因菌を同定し、抗菌薬感受性、薬物動態などを考慮して抗菌薬を選択することが肝要である。また、ESBL産生菌の蔓延を食い止めるには、自施設における起因菌の分離頻度や薬剤耐性の状況を監視し、治療抗菌薬だけでなく、予防抗菌薬においても耐性菌を念頭に置いた薬剤選択を行うことが重要である。
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