【連載】能登半島の災害から学ぶべきこと(2)
震災時に看護はどう動いたか「能登の灯」の会からの報告
中村 真寿美
1
,
澤味 小百合
2
,
中西 容子
3
1金沢医科大学病院 病院企画室部長 前副院長兼看護部長
2公立能登総合病院 副院長兼看護部長
3金沢市立病院 教育研究開発センターセンター長 前看護部長
pp.79-84
発行日 2025年6月20日
Published Date 2025/6/20
DOI https://doi.org/10.32181/jna.0000002159
- 販売していません
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
想定外の連続に立ち向かった看護活動
はじめに
令和6年能登半島地震から1年以上が経過しましたが、能登はようやく復旧・復興が始まったばかりです。この震災は、地域医療体制の脆弱さを浮き彫りにしました。当時、筆者を含め、災害対応に奔走した医療機関の看護部長は、それぞれの知見と経験を生かし、困難に立ち向かいました。しかし、災害は一つの医療機関だけではなく、地域全体の問題です。被災地を含むすべての医療機関の間で情報共有・病床調整・看護職員の人員調整をする仕組みがないために、苦慮する経験が多々ありました。

© Japanese Nursing Association Publishing Company ALL right reserved.