神経・筋疾患治療の最前線
5.重症筋無力症(Myasthenia Gravis)
今井 富裕
1
,
上田 智之
2
1国立病院機構箱根病院神経筋・難病医療センター 脳神経内科
2国立病院機構箱根病院神経筋・難病医療センター リハビリテーション科
キーワード:
重症筋無力症
,
病原性自己抗体
,
単線維筋電図
,
早期速効性治療戦略
,
分子標的薬
Keyword:
重症筋無力症
,
病原性自己抗体
,
単線維筋電図
,
早期速効性治療戦略
,
分子標的薬
pp.386-391
発行日 2026年4月15日
Published Date 2026/4/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr035040386
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はじめに
重症筋無力症(myasthenia gravis;MG)はシナプス後膜の標的抗原に対する自己抗体の作用によって神経筋伝達が障害される自己免疫疾患である.成人発症MGの臨床病型は大きく眼筋型と全身型に分けられ,MG症状,病原性自己抗体,神経筋接合部障害を明らかにする臨床検査の組み合わせで診断される.眼筋型MG(ocular MG;OMG)と全身型MG(generalized-MG;g-MG)では治療方針が異なり,g-MGでは早期から積極的に免疫療法を行い,MG症状をできるだけ早期に改善し,経口ステロイド薬を少量にとどめる治療方針が推奨されている.しかしながら,現行の免疫治療の組み合わせでは治療目標に到達しない症例が存在するため,モノクローナル抗体製剤を中心とした分子標的薬が開発されてきている(図1).本稿では主に成人発症のg-MGを対象として,わが国のMG診断基準,MG治療アルゴリズム,最新の分子標的薬治療についてまとめ,MGに対するリハビリテーションのポイントを概説する.

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