Japanese
English
特集 小児リハビリテーションの5W1H─超少子時代を迎えて
第1章 小児リハビリテーションの意義
超少子時代の日本における小児リハビリテーション診療の意義
Significance of Pediatric Rehabilitation in Japan Facing the Super-low Birthrate Era
芳賀 信彦
1
Nobuhiko Haga
1
1国立障害者リハビリテーションセンター
キーワード:
小児リハビリテーション
,
少子化
,
寿命延伸
,
薬物治療
Keyword:
小児リハビリテーション
,
少子化
,
寿命延伸
,
薬物治療
pp.1322-1326
発行日 2025年11月25日
Published Date 2025/11/25
DOI https://doi.org/10.32118/cr034131322
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
内容のポイント Q&A
Q1 Why? What? 超少子時代における小児リハビリテーション診療の意義とは?
日本では少子化が急速に進行しているが,身体障害児の数はあまり減少していない.障害児・者の自立と社会参加を促進するという小児リハビリテーション診療の意義は依然として大きい.
Q2 Who? 対象には時代の経過とともにどのような変化があるのか?
肢体不自由児施設ではポリオが消滅し,発育性股関節形成不全と骨関節炎が大幅に減少したのに対し,脳性麻痺が増加した.2012年に制度化された医療型障害児入所施設では,肢体不自由児,重症心身障害児,自閉症児を対象にリハビリテーション診療が行われている.
Q3 When? Where?
小児リハビリテーション診療はいつから,いつまでをみるのが適切か?
さまざまな障害において生命予後の改善が報告され,成人した障害児に対するリハビリテーション診療の必要性も増してきている.移行期医療の必要性を含め,生涯にわたるリハビリテーション診療体制の構築が求められてきている.
Q4 How? 従来の手法の他に今後注目される手法はあるか?
成人脳血管障害を中心に発展してきたCI療法や非侵襲的脳刺激,ロボットを用いたリハビリテーション介入が,脳性麻痺等の小児疾患にも応用され効果が示されている.上肢形成不全に対する筋電義手や移動障害に対する電動車椅子等,小児に向けた支援機器の開発も進んでいる.

Copyright© 2025 Ishiyaku Pub,Inc. All rights reserved.

