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内容のポイント Q&A
Q1リハビリテーション科医,セラピストが知っておくべき人工呼吸器管理の基本は?
診断や現病歴の確認とともに人工呼吸器管理の理由を確認する.ベッドサイドでは身体所見のみならず,生体モニターや検査値等の情報も併せて把握する.人工呼吸器の送気や換気方法の設定についても確認する.症例ごとに酸素化不全・換気不全・呼吸仕事量を評価する.人工呼吸器管理症例の呼吸不全に対する理学療法の処方を行う.
Q2人工呼吸器装着患者のリスク管理と確認すべきバイタルサイン等の徴候は?
患者側および人工呼吸器側ぞれぞれの要因について把握する必要がある.人工呼吸器ごとに設定されているアラームで異常を知る場合が多いので,それらに適切に対応する.緊急時においては,周囲の医療スタッフへの支援要請をためらわない.
Q3人工呼吸器離脱へ向けたリハビリテーション治療のプロトコルは?
人工呼吸器離脱プロトコルが国内の3学会により人工呼吸器離脱プロトコルとしてまとめられており参考となる.自発覚醒トライアル(spontaneous awakening trial;SAT)および自発呼吸トライアル(spontaneous breathing trial;SBT)を経て,再挿管リスクや抜管後気道狭窄リスクを評価したうえで抜管することが推奨されている.リスクがある場合にはカフリークテストやステロイド予防投与が行われる.
Q4人工呼吸器離脱後に問題となる病態は?
本稿では人工呼吸器離脱後の問題点として,嚥下障害,栄養投与の不足を挙げている.気管挿管症例における抜管後嚥下障害の発生率は20~84%と非常に高い.病棟看護師および言語聴覚士等によるベッドサイドでの嚥下評価,スクリーニングを行い,経口摂取に適切な食形態を選定する必要がある.また,栄養投与量が不十分になりやすいため,実際の栄養摂取量の把握を含め慎重な対応が望まれる.
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