重症心身障害児者・医療的ケア児者の食と栄養ケア実践ガイド
【Part.7 トピックス】緩和ケアの視点からみた栄養管理
余谷 暢之
1
Nobuyuki Yotani
1
1国立成育医療研究センター 総合診療部 緩和ケア科
キーワード:
終末期
,
自律神経機能
,
消化管機能障害
,
内臓痛覚過敏
Keyword:
終末期
,
自律神経機能
,
消化管機能障害
,
内臓痛覚過敏
pp.579-581
発行日 2025年9月25日
Published Date 2025/9/25
DOI https://doi.org/10.32118/cn147040579
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1 はじめに
食事は栄養を補うためだけでなく,楽しみや安らぎを得るためにも重要である.重い病気を抱えて生きる子どもをもつ親や介護者にとって,子どもの食事のニーズが満たされているかどうかは大切な問いである.食事の介入は子どもの生活の質を向上させ,症状を緩和する場合もあり,その支援は緩和ケアの視点からも重要である.
緩和ケアが必要な状況にある子どもたちは,基礎疾患や治療の副作用,身体活動レベルなど,さまざまな要因により,エネルギー必要量が変動することがある.多くの場合,活動レベルが低下してくると代謝機能も低下するため,必要に応じた栄養量の調整が重要になる.
ここでは,緩和ケアの視点から重症心身障害児(以下,重症児)において栄養摂取が負担になる状況について取り上げ,その対応策について述べる.

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