重症心身障害児者・医療的ケア児者の食と栄養ケア実践ガイド
【Part.7 トピックス】多職種が連携するチーム医療での情報共有
竹内 典子
1
Noriko Takeuchi
1
1東京都立府中療育センター 栄養科
キーワード:
摂食嚥下
,
多職種連携
,
情報共有
Keyword:
摂食嚥下
,
多職種連携
,
情報共有
pp.582-584
発行日 2025年9月25日
Published Date 2025/9/25
DOI https://doi.org/10.32118/cn147040582
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1 はじめに
当センターでは,多職種連携として6つのチームが日々活動している.そのなかの一つの栄養支援チーム(NST)の下部組織である摂食嚥下ワーキンググループ(以下,WG)は,NSTの前身組織として2002年に発足した.当時,当センターを利用する重症心身障害児者の多くが摂食や嚥下に関するリスクをもち,利用者の高齢化や重症化が進むにつれて摂食嚥下機能の退行や不全が顕著になってきており,安心・安全な食事が提供できるように迅速な対応が求められていた.
発足から23年が経つ現在,摂食嚥下にリスクのある利用者の食事が,楽しく,かつ安全に進められるようになることを目的として,個々の利用者の摂食機能レベルに合わせた食形態や食事介助方法の検討など,種々さまざまな取り組みを継続して行っている.メンバーは医師,歯科医師,摂食嚥下障害看護認定看護師(以下,CN),各病棟看護師,保育士,管理栄養士,調理師,言語聴覚士(ST),薬剤師,歯科衛生士で構成されており,必要な場面では理学療法士(PT)や作業療法士(OT)も参加している(図).多職種がそれぞれの専門性を活かしてかかわっており,また,メンバーは自身の所属とWGをつなぐ役割を担っている.このようなグループの運営には職員間の情報共有が重要になる.本稿では,当センターの事例を紹介する.

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