FORUM 分子生物学の臨床応用 “分子”から“疾患・患者”へ・Vol.1
血管内皮を標的とした治療戦略の進展
-――分子機構の理解から臨床応用へ
樋田 京子
1
Kyoko HIDA
1
1北海道大学大学院歯学研究院 口腔病態学分野血管生物分子病理学教室
pp.596-599
発行日 2026年5月16日
Published Date 2026/5/16
DOI https://doi.org/10.32118/ayu297070596
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
血管内皮細胞は,血管透過性の制御,炎症反応,血液凝固,血管新生など多様な機能を担い,生体恒常性の維持に中心的な役割を果たしている.近年の分子生物学的研究の進展により,血管内皮機能の破綻が,がん,網膜疾患,炎症性疾患,血栓症など多くの疾患の発症および進展に関与することが明らかとなった.特に血管新生の分子機構の解明は,血管内皮関連分子を標的とした分子標的治療の開発へとつながり,現在では実臨床において重要な治療戦略として確立されている1,2).本稿では,血管内皮シグナルの分子機構とその臨床応用について概説する.

Copyright © 2026 Ishiyaku Publishers,Inc. All Rights Reserved.

