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第5土曜特集 血管・リンパ管研究の最前線と治療への展開
血管の臓器・疾患特異性とその変容の制御機構
血管内皮細胞が制御するがんの進展
Cancer progression regulated by tumour vascular endothelial cells
樋田 京子
1
Kyoko HIDA
1
1北海道大学大学院歯学研究院口腔病態学分野血管生物分子病理学教室
キーワード:
腫瘍血管内皮細胞(TEC)
,
腫瘍血管新生
,
血管新生阻害療法
,
がん微小環境
,
アンジオクラインファクター
Keyword:
腫瘍血管内皮細胞(TEC)
,
腫瘍血管新生
,
血管新生阻害療法
,
がん微小環境
,
アンジオクラインファクター
pp.1019-1023
発行日 2024年6月29日
Published Date 2024/6/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289131019
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腫瘍血管は栄養と酸素をがん組織に届けるのみならず,免疫細胞を腫瘍組織内に運搬し,腫瘍免疫においても重要な役割を担う.しかし,腫瘍内の血管はVEGF(vascular endothelial growth factor)シグナル亢進により未熟な構造を呈し,薬剤や免疫細胞の腫瘍組織内への動員が不十分になっていることが知られている.近年,がん微小環境が腫瘍血管に多様性をもたらしていることがわかってきた.さらに腫瘍血管が周囲組織に作用することも明らかにされている.本稿では,腫瘍血管がもたらす微小環境に対する影響がどのようにがんの進展に関与するかについて概説する.
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