Japanese
English
特集 全身疾患の新たな危険因子としてのマイクロ・ナノプラスチック
マイクロ・ナノプラスチックに含まれる化学物質と毒性
Chemical substances contained in micro- and nanoplastics and their toxicity
小川 久美子
1,2
,
酒井 寬泰
1
,
豊田 武士
2
Kumiko OGAWA
1,2
,
Hiroyasu SAKAI
1
,
Takeshi TOYODA
2
1星薬科大学毒性学研究室
2国立医薬品食品衛生研究所病理部
キーワード:
ポリスチレン
,
ナノ銀
,
ナノ酸化チタン
,
添加剤
,
ポジティブリスト
Keyword:
ポリスチレン
,
ナノ銀
,
ナノ酸化チタン
,
添加剤
,
ポジティブリスト
pp.116-121
発行日 2026年1月10日
Published Date 2026/1/10
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296020116
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プラスチックは,1900年代から目的に合わせた機能・特性を持つさまざまなものが急速に開発されてきた.基質には色素などのほか,成形加工時の熱や使用時の紫外線などによる酸化劣化から物性や色調などを維持するために必須な “高分子用安定剤”,用途拡大や商品価値向上の目的で機械的強度の亢進,柔軟性・難燃性など新たな性質を付与するための “機能付与剤” など,さまざまな化学物質が添加されている.なかには金属,フタル酸エステル類,PFAS(ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物),難燃剤など,毒性や蓄積性が懸念されている化学物質も含まれている.また,ナノ粒子は一般化学物質とは異なる生体反応を示す場合があり,その毒性影響は粒子の組成やサイズのみならず,形状,硬度,表面性状,極性および凝集性によっても異なる可能性がある.現時点では,マイクロ・ナノプラスチック(MNPs)の毒性評価上,不明点が多く残されているが,新たな知見はナノ粒子を用いたドラッグデリバリーなどの発展にも応用可能と期待される.

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