Japanese
English
特集 全身疾患の新たな危険因子としてのマイクロ・ナノプラスチック
マイクロ・ナノプラスチックの脳梗塞,認知症への影響
Micro- and nanoplastics and their influence on stroke and dementia
下畑 享良
1
Takayoshi SHIMOHATA
1
1岐阜大学大学院医学系研究科脳神経内科学分野
キーワード:
マイクロ・ナノプラスチック(MNPs)
,
脳梗塞
,
プラーク
,
認知症
Keyword:
マイクロ・ナノプラスチック(MNPs)
,
脳梗塞
,
プラーク
,
認知症
pp.136-139
発行日 2026年1月10日
Published Date 2026/1/10
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296020136
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
マイクロ・ナノプラスチック(MNPs)は直径5mm未満の微細なプラスチック粒子で,発がん性物質,神経毒性物質,内分泌かく乱物質などの化学添加物を含む.飲料水,食品,大気などを介して体内に取り込まれ,腸管や肺上皮を越えて血流に侵入し多臓器に蓄積する.あるいは嗅上皮から嗅球へ移行し,中枢神経に到達する可能性がある.頸動脈プラークやヒト血栓での高頻度検出と心筋梗塞・脳卒中イベントの増加,剖検脳や脳脊髄液での高濃度検出と認知機能低下との用量反応関係が報告され,脳梗塞,認知症への関与が示唆される.動物実験では,ポリスチレン・ナノプラスチック(PSNPs)が血液脳関門(BBB)の破綻やミクログリア活性化,炎症性サイトカイン増加,アミロイドβ・タウ・α-シヌクレイン病理を促進し,虚血性神経障害や神経変性を悪化させることが示されている.MNPsを修飾可能な危険因子として曝露低減策を急ぐ必要がある.

Copyright © 2026 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.

