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連載 医師の働き方改革――取り組みの現状と課題・Vol.1
働き方改革の現状と課題
-――全国医学部長病院長会議のアンケート結果から
Present status and problems for the physician’s work style reforms
――results from questionnaires by Association of Japan Medical Colleges
大屋 祐輔
1,2
Yusuke OHYA
1,2
1琉球大学名誉教授
2沖縄県北部医療財団理事長
キーワード:
働き方改革
,
特定水準
,
兼業
,
タスクシフト
,
ICT
Keyword:
働き方改革
,
特定水準
,
兼業
,
タスクシフト
,
ICT
pp.1105-1113
発行日 2025年9月13日
Published Date 2025/9/13
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294111105
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SUMMARY
数年間の準備期間を経て,2024年4月から医師の働き方改革が本格的に導入された.医師の長時間労働を是正することを目的としているが,わが国の医療界の慣行である,自ら,または指示により長時間労働を行うことで,臨床,教育,研究をある一定のレベルに保っていたという現実が変わることになった.特に大学病院では,長時間労働が当たり前となっていため,労働時間を減らすためには,その背景にある諸課題に対する意識改革やシステムの改革が必要となっている.導入1年後(令和7年度)の全国医学部長病院長会議によるアンケート結果では,働き方改革の準備期間中に短くなっていた労働時間が再び増加傾向になっていることが示された.折しも大学病院の経営悪化の時期と重なっているため,働き方改革への投資が重荷になっている病院も多く,今後の進展には,文部科学省および厚生労働省による思い切った施策上の支援が必要と考える.

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