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第1土曜特集 大変革期のリハビリテーション治療と拡大する守備範囲
はじめに
Introduction
安保 雅博
1
Masahiro ABO
1
1東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座
pp.1-1
発行日 2025年7月5日
Published Date 2025/7/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294010001
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- Abstract 文献概要
近年,リハビリテーション治療は大きな変革期を迎えています.少子高齢化の進展,医療技術の革新,さらには社会の価値観の変化により,その役割や守備範囲が大きく拡大しているのです.かつては,主に医療機関内での治療が中心でしたが,現在では在宅リハビリテーション医療や地域包括ケアの重要性が高まっています.特に,高齢者や慢性疾患を抱える患者に対して,地域社会全体で支える仕組みが求められています.この流れを受けて,リハビリテーション専門職だけでなく,一般の介護従事者や家族もリハビリテーション医療に関与する機会が増えています.さらに現在ではその概念が広がり,予防医療,慢性疾患管理,さらには健康増進やQOLの向上にまで及んでいます.よって,現在 “活動を育む医学” として,リハビリテーション医学は,疾病や外傷で低下した身体的・精神的機能を回復させ,障害を克服するという従来の解釈の上に立ち,人の営みの基本である “活動” に着目し,その賦活化を図る過程をリハビリテーション医学・医療の中心に据えることにしています.
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