FORUM 司法精神医学への招待――精神医学と法律の接点・Vol.8
医療観察法による手続きの始まりと精神鑑定
茨木 丈博
1
Takehiro IBARAKI
1
1東京科学大学保健管理センター
pp.1173-1179
発行日 2025年6月21日
Published Date 2025/6/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu293121173
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
本稿は「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」(以下「医観法」とし,同法の条文は法○条等とする.)における鑑定の制度,実務を中心に述べる.医観法は,①重大な他害行為を行った者が,②その行為時に精神障害ゆえ心神喪失または心神耗弱(本稿では合わせて「心神喪失等」とする.)と認定されたために,いわゆる実刑が科されず,かつ③社会復帰上の必要がある場合に適用される.①②の条件の意義に関しては本連載の別稿を参照されたい.

Copyright © 2025 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.