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第1土曜特集 肥満症――代謝異常から全身性疾患へのパラダイムシフト
総論
肥満の成因
-――遺伝的要因の観点から
Cause of obesity from a genetic perspective
庄嶋 伸浩
1
,
鈴木 顕
1
,
山内 敏正
1
Nobuhiro SHOJIMA
1
,
Ken SUZUKI
1
,
Toshimasa YAMAUCHI
1
1東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科
キーワード:
肥満症
,
2型糖尿病
,
ポリジェニックリスクスコア
,
シングルセル解析
Keyword:
肥満症
,
2型糖尿病
,
ポリジェニックリスクスコア
,
シングルセル解析
pp.929-933
発行日 2025年6月7日
Published Date 2025/6/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu293100929
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肥満はエネルギーの摂取と消費のバランスが崩れた代謝疾患と考えられている.遺伝学的研究により,単一遺伝子が原因となる肥満が20以上明らかとなり,頻度の高い単純性肥満と関連する遺伝子領域が数百個同定されている.これらの多くが脳に発現する遺伝子であり,シングルセル解析と合わせて,肥満が神経,脂肪組織,免疫系の細胞種と関連することが示唆されている.250万人のゲノムデータ解析から糖尿病の遺伝的要因による分類で肥満サブタイプがあり,冠動脈疾患,末梢動脈疾患,腎症の増悪と関連することが明らかとなった.

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