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第1土曜特集 成人先天性心疾患――各国のガイドラインに学ぶ
中等症先天性心疾患の診断・治療
房室中隔欠損症
Atrioventricular septal defect
杜 徳尚
1
Norihisa TOH
1
1岡山大学病院循環器内科・成人先天性心疾患センター
キーワード:
房室中隔欠損症(AVSD)
,
21トリソミー
,
左側房室弁逆流
,
左室流出路狭窄
Keyword:
房室中隔欠損症(AVSD)
,
21トリソミー
,
左側房室弁逆流
,
左室流出路狭窄
pp.382-387
発行日 2025年5月3日
Published Date 2025/5/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu293050382
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房室中隔欠損症(AVSD)は,房室中隔の欠損と房室弁の異常を伴う先天性心疾患で,完全型,不完全型,intermediate/transition型に分類される.21トリソミーとの関連が深く,診断や手術適応には正確な解剖や病態の把握が重要である.外科的修復術の進歩により長期生存率は改善しているが,術後遠隔期に左側房室弁逆流や左室流出路狭窄の再手術が必要な症例も少なくない.各国のガイドラインでは手術の適応や術後管理に関して多少の基準の相違があるが,共通して重度の逆流や残存シャント,肺高血圧の評価が重要とされる.AVSDはスペクトラムの広い疾患であり,正確な病態把握とガイドラインの活用が治療において重要である.

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