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特集 健康日本21(第三次)の健康づくり戦略――医療者へのメッセージ
健康日本21(第三次)と健康的な食事・食環境
Health Japan 21, the third term, and healthy diet and food environment
中村 美詠子
1,2
,
松本 麻衣
1,2
,
瀧本 秀美
1,3
Mieko NAKAMURA
1,2
,
Mai MATSUMOTO
1,2
,
Hidemi TAKIMOTO
1,3
1国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
2国立健康・栄養研究所栄養疫学・政策研究センター
3国立健康・栄養研究所
キーワード:
適正体重
,
野菜
,
果物
,
食塩
,
食環境
Keyword:
適正体重
,
野菜
,
果物
,
食塩
,
食環境
pp.627-631
発行日 2025年2月22日
Published Date 2025/2/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292080627
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健康日本21(第二次)では,栄養・食生活分野の指標のうち,適正体重を維持している者の増加,食事摂取状況(適切な量と質の食事をとる者の増加)の2項目が “変わらない” と最終評価された.健康日本21(第三次)では,これらの目標達成のための戦略が鍵となる.適正体重の維持では,性別,ライフコース別に目標が設定されており,それぞれの特性に応じた対策が求められる.コホート研究の量反応メタアナリシスなどから,豊富な果物,野菜摂取による循環器疾患,がんなどの死亡リスク低減効果が推定されており,食事摂取状況では特に野菜,果物摂取量の増加が課題となる.また,栄養・食生活分野では社会環境の質の向上に関する目標も設定されている.特に “健康的で持続可能な食環境づくりのための戦略的イニシアチブ” の推進は,健康無関心層を含めたすべての人に届く対策であると考えられ,今後,さらに重要性が増すであろう.
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