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特集 健康日本21(第三次)の健康づくり戦略――医療者へのメッセージ
たばこ対策
Tobacco control
中村 正和
1
Masakazu NAKAMURA
1
1地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センターセンター長
キーワード:
健康日本21(第三次)
,
たばこ規制枠組条約
,
ロジックモデル
,
アクションプラン
,
アドボカシー
Keyword:
健康日本21(第三次)
,
たばこ規制枠組条約
,
ロジックモデル
,
アクションプラン
,
アドボカシー
pp.622-626
発行日 2025年2月22日
Published Date 2025/2/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292080622
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健康寿命の延伸を目指す健康日本21(第三次)において,たばこ対策は引き続き重要なテーマである.第一次,第二次の国の計画では成人や未成年の喫煙率低下や受動喫煙防止の目標が設定されたものの,それらの目標を達成するための具体的な道筋や方策は示されてこなかった.そこで,筆者が理事を務める日本健康教育学会のワーキンググループにおいて,第三次計画のたばこ分野の4つの目標を達成するためのロジックモデルとアクションプランを作成するとともに,そのなかで特に実行可能性と効果が期待できる3つのお勧めのアクションプランをベストバイプランとして提示した.3つのベストバイプランの施策名は,①日常診療や健診等の保健事業の場での短時間禁煙支援の実施,②職域における喫煙対策実施の促進,③法規制の強化につながる受動喫煙防止条例の制定と対策の推進,である.これらのベストバイプランも含めて,健康日本21(第三次)におけるたばこ対策を進めるためには,医療者ならびに医療団体の参画と取り組みが必須である.医療施設として禁煙支援・治療に積極的に取り組むとともに,国や自治体,職域でのたばこ規制の強化に向けたアドボカシーが医療者ならびに医療団体に求められている.
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