Japanese
English
TOPICS 細菌学・ウイルス学
B型肝炎ウイルスが感染受容体に結合するしくみ
Mechanism of hepatitis B virus receptor binding
大戸 梅治
1
Umeharu OHTO
1
1東京大学大学院薬学系研究科
pp.1138-1139
発行日 2024年12月28日
Published Date 2024/12/28
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291121138
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HBV感染を仲介する胆汁酸輸送体NTCP
B型肝炎ウイルス(hepatitis B virus:HBV)は肝細胞に感染し,慢性肝炎,肝硬変,肝がんなどの病態を引き起こす1).ウイルス性肝炎による死亡者数は世界で毎年約130万人であり,そのうち約80%がHBV感染を原因とする2).現在のHBV感染者数は世界で約2.5億人とされている2).現在,HBV感染に対する治療法として,免疫を活性化するインターフェロン治療やウイルスの増殖を阻害する核酸アナログ治療が用いられている1,3).しかし,B型肝炎を完全に根治する治療法は見出されておらず,新たな治療法の開発が待望されている.
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