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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
実臨床を目指して
アンチエイジングとエクソソーム
Anti-ageing and the exosome
落谷 孝広
1
Takahiro OCHIYA
1
1東京医科大学医学総合研究所未来医療研究センター分子細胞治療研究部門
キーワード:
アンチエイジング
,
エクソソーム
,
再生医療
Keyword:
アンチエイジング
,
エクソソーム
,
再生医療
pp.868-874
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090868
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アンチエイジングに再生医療を導入する取り組みが活発化している.再生医療といってもそのプラットホームはサイトカイン療法をはじめ,植物に由来するハーバルエキスや哺乳類の幹細胞治療に至るまでさまざまであるが,最近,最も注目を集めているのがエクソソームである.このエクソソームのソースはさまざまであるが,アンチエイジングに効果が認められはじめているのは,間葉系幹細胞(MSC)を中心とするステム細胞の分泌する細胞外小胞(EV)である.このステム細胞由来のエクソソームには,さまざまな有効成分が含まれており,かつ,そのエクソソームはセラミドを含む脂質二重膜で覆われたナノサイズのカプセルであるため,有効成分が,肌などの体表面をはじめ,投与方法によっては体内の幅広い部位(臓器,組織)に作用することが期待できる.つまり,人々の健康や美容を保ち,病気にかからないように予防する,そのような新しい医療がエクソソームによって実現する可能性が出てきた.本稿では,こうしたさまざまなソースからのエクソソームを用いた画期的なエクソソーム・アンチエイジングについて概説する.
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