Japanese
English
TOPICS 産科学・婦人科学
ヒト胚着床現象のin vitroでの再現
Recapitulating human embryo implantation in vitro
柴田 峻
1
,
有馬 隆博
1
Shun SHIBATA
1
,
Takahiro ARIMA
1
1東北大学大学院医学系研究科 情報遺伝学分野
pp.621-622
発行日 2024年11月23日
Published Date 2024/11/23
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291080621
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着床は,胚と母体が物理的に結びつく妊娠の重要な段階である.ヒトの受精卵は,受精後約5日後に胚盤胞とよばれる構造を形成する.胚盤胞は,将来,胎児や卵黄囊に寄与する内部細胞塊(ICM)と胎盤に寄与する栄養外胚葉(TE)からなる.透明帯から孵化した胚盤胞は,TEを足掛かりに子宮内膜に接着する.その後,TEは栄養膜(trophoblast)となって子宮内部に深く浸潤し,栄養や酸素の供給を担う機能的な胎盤を形成する.マウス等の動物モデルを用いた検証により,着床の分子機序の多くが明らかになっているが,ヒトではマウスと着床機序が異なり,倫理的および技術的に解析が困難であるため,その多くが不明である1).
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