Japanese
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TOPICS 生化学・分子生物学
骨格筋線維タイプの決定機構
-――速筋タイプⅡB筋線維決定因子の同定を中心に
Molecular mechanisms governing specification of different myofiber types
定木 駿弥
1
,
高橋 智
1
,
藤田 諒
1
Shunya SADAKI
1
,
Satoru TAKAHASHI
1
,
Ryo FUJITA
1
1筑波大学医学医療系
pp.555-556
発行日 2024年11月16日
Published Date 2024/11/16
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291070555
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骨格筋は体重の約40%を占め,筋線維(筋細胞)とよばれる細長い線維状の細胞が束になっている巨大な組織である.筋組織は異なる収縮特性や代謝特性,疲労抵抗性を持つ筋線維が入り混じって構成されており,この異なる性質に応じて遅筋線維(type Ⅰ)と速筋線維(type Ⅱ)に分類される.さらにtype Ⅱ線維は,Ⅱa,Ⅱx,Ⅱbに細かく分類され,それぞれ図1-Aのような特徴を持っている.この分類方法は,筋線維に発現するミオシン重鎖の種類によって決定されている.成体の齧歯類では,4種類(MyHC Ⅰ,ⅡA,ⅡX,ⅡB)のミオシン重鎖が発現しており,筋線維タイプと対応している1).筋線維タイプの比率や多様性によって,長時間の立位保持,短距離走での爆発的な力の発揮,長距離走における疲労抵抗性に直結する.
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