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特集 脳血管内治療の最前線と近未来
慢性硬膜下血腫に対する血管内治療
Endovascular treatment for chronic subdural hematoma
榊原 史啓
1
Fumihiro SAKAKIBARA
1
1千船病院脳神経外科
キーワード:
慢性硬膜下血腫
,
中硬膜動脈(MMA)塞栓術
,
再発
Keyword:
慢性硬膜下血腫
,
中硬膜動脈(MMA)塞栓術
,
再発
pp.542-547
発行日 2024年11月16日
Published Date 2024/11/16
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291070542
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慢性硬膜下血腫は,中硬膜動脈(MMA)より栄養される血腫外膜からの血液漏出によって発生,増大する.この栄養血管を遮断するための血管内治療がMMA塞栓術である.MMA塞栓術は,2000年に再発性慢性硬膜下血腫に対して,従来の穿頭術への追加治療として報告されて以降,多数のコホート研究でその有効性が示されてきたが,ランダム化臨床試験(RCT)では有効性が示されていなかった.2024年の国際脳卒中学会(ISC 2024)で3本のRCTの結果が報告され,はじめてMMA塞栓術を含む治療の有効性が示された.今後,血管内治療が慢性硬膜下血腫に対する標準治療となる可能性がある.
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