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特集 脳血管内治療の最前線と近未来
頭蓋内硬膜動静脈瘻治療の最前線
Cutting edge of neuroendovascular therapy for intracranial dural arteriovenous fistulae
佐藤 徹
1
Tetsu SATOW
1
1近畿大学病院脳神経外科/脳卒中センター
キーワード:
シャント
,
脳皮質静脈逆流(RLVD)
,
経動脈的塞栓術
,
経静脈的塞栓術
Keyword:
シャント
,
脳皮質静脈逆流(RLVD)
,
経動脈的塞栓術
,
経静脈的塞栓術
pp.519-523
発行日 2024年11月16日
Published Date 2024/11/16
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291070519
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硬膜動静脈瘻(dAVF)は何らかの原因により硬膜上の動静脈間に短絡(シャント)を生じる疾患であり,血管雑音による耳鳴や,脳皮質静脈への血液逆流による脳出血,けいれんなどの症状を引き起こす.古くより脳血管内治療が治療の主軸を担ってきており,シャントおよびそのすぐ下流の静脈側の塞栓を行うべく,経動脈的塞栓術と経静脈的塞栓術の2つの方法が行われてきたが,安全性と確実性の観点から後者が行われることが多かった.近年,MRI/MRA画像の進歩によりシャント部位の同定が正確になったこと,また遠位到達性の向上したマイクロカテーテルの開発と液体塞栓物質であるOnyxTMの普及もあり,治療,特に経動脈的塞栓術による根治性が格段と向上してきている.複雑な血管解剖を理解したうえで脳血管内治療を適切に行うことが治療医に求められる.
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