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特集 プレコンセプションケアの現状と課題
産科合併症既往がある女性へのプレコンセプションケア
Preconception care for women with a history of obstetric complications
三井 真理
1
Mari MITSUI
1
1国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター不育診療科
キーワード:
プレコンセプションケア
,
産科合併症既往
,
次回妊娠への準備
Keyword:
プレコンセプションケア
,
産科合併症既往
,
次回妊娠への準備
pp.1097-1101
発行日 2024年9月28日
Published Date 2024/9/28
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290131097
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国立成育医療研究センターのプレコンセプションケアは,①今後,妊娠を考えている女性とカップルを対象としたプレコンセプション検診,②基礎疾患または産科合併症既往がある女性を対象としたプレコンセプション相談,③教育および啓蒙活動から成り立っている.基礎疾患の有無や既往歴にかかわらず,今まで健康であった女性が妊娠した場合でも,一定の割合で産科合併症は起こりえる.特に前児を亡くしたり,母体が生命の危機に瀕するほどの合併症を併発したりした方々は,次の妊娠・出産を思い悩むことが多いため,プレコンセプションケアをより慎重に行う必要がある.相談内容をしっかりと伺い,気持ちに寄り添いながら次回妊娠に向けてともに考えたうえでの結論が “次の妊娠に取り組む” または “今後の妊娠は見合わせる” のどちらであっても,女性やカップルが納得して選択したことであれば,プレコンセプションケアの目的は達成できたと思われる.
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