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特集 プレコンセプションケアの現状と課題
内科的慢性疾患に対するプレコンセプションケア
Preconception care in chronic internal diseases
藤田 太輔
1
Daisuke FUJITA
1
1大阪医科薬科大学産婦人科学教室
キーワード:
プレコンセプションケア(PCC)
,
妊娠
,
内科的慢性疾患
Keyword:
プレコンセプションケア(PCC)
,
妊娠
,
内科的慢性疾患
pp.1102-1106
発行日 2024年9月28日
Published Date 2024/9/28
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290131102
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妊娠を考えている女性の内科的慢性疾患を管理する場合,その原疾患をコントロールすることで母児の周産期予後は大きく改善する.そのためにはまず原疾患を診ている主治医が,患者に対して妊娠・出産をどのように考えているかを情報共有していることが前提となる.プレコンセプションケア(PCC)および妊娠管理を考えるうえでの原則は3つあり,原疾患の妊娠への影響,妊娠の原疾患への影響,薬の母児への影響である.これらのことが産科医・内科主治医・患者との間で情報共有されていることが理想である.本稿では,内科的慢性疾患のなかでも,高血圧,甲状腺疾患,関節リウマチ(RA),全身性エリテマトーデス(SLE),抗リン脂質抗体症候群(APS)を中心に,PCCのキーポイントを産科医の立場から解説する.妊婦の高齢化により内科的慢性疾患を有する妊婦の比率は増加していると予測される.妊娠のすべては “計画妊娠” であるべきであり,妊孕能を有する女性の内科的慢性疾患を管理する主治医は,その原疾患の治療のみならず,その先にある “妊娠・出産” のことに目を向けてPCCを実践してもらいたい.
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