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第5土曜特集 内分泌疾患の温故知新――日本内分泌学会創設100周年を目前にして
糖尿病・脂質代謝
糖代謝異常合併妊娠
Pregnancy complicated with glucose metabolism disorder
曽根 博仁
1
,
山田 貴穂
1
Hirohito SONE
1
,
Takaho YAMADA
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科血液・内分泌・代謝内科
キーワード:
妊娠糖尿病(GDM)
,
糖尿病合併妊娠
,
周産期合併症
,
プレコンセプションケア
,
DOHaD
Keyword:
妊娠糖尿病(GDM)
,
糖尿病合併妊娠
,
周産期合併症
,
プレコンセプションケア
,
DOHaD
pp.784-788
発行日 2024年8月31日
Published Date 2024/8/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290090784
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糖代謝異常と妊娠の関連は,200年前に報告された尿糖の症例にはじまり,その後,多くの母児合併症が知られるようになった.約100年前のインスリン発見により母児生存率は大きく向上したが,現在でも正常妊娠と同等の予後には達しておらず,糖代謝異常合併妊娠の頻度は高齢妊婦の増加に伴い増加している.妊娠中の糖代謝異常は,①妊娠糖尿病(GDM),②明らかな糖尿病,③糖尿病合併妊娠,の3種類に分類される.妊娠前からの介入であるプレコンセプションケアについては,若年期からの啓発も含めて重要性が増している.妊娠中の糖代謝異常スクリーニングについては診断基準が整備されている.血糖コントロールについては食事・運動療法,インスリン治療が行われ,指標としてHbA1cやグリコアルブミンのほか,近年,持続血糖モニタリング(CGM)も用いられる.GDM既往女性および糖代謝異常合併妊婦から生まれた児は,長期フォローアップが必要であることが明らかにされ,ガイドラインも作成された.
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