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第5土曜特集 内分泌疾患の温故知新――日本内分泌学会創設100周年を目前にして
副甲状腺とカルシウムミネラル代謝
原発性副甲状腺機能亢進症を考える
Primary hyperparathyroidism
――Revisited
槙田 紀子
1
Noriko MAKITA
1
1東京大学大学院医学系研究科内分泌病態学
キーワード:
原発性副甲状腺機能亢進症(PHPT)
,
無症候性
,
家族性低Ca尿性高Ca血症(FHH)
Keyword:
原発性副甲状腺機能亢進症(PHPT)
,
無症候性
,
家族性低Ca尿性高Ca血症(FHH)
pp.704-709
発行日 2024年8月31日
Published Date 2024/8/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290090704
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原発性副甲状腺機能亢進症(PHPT)は古くから知られている疾患で,典型的なものの診断は容易で,治療も副甲状腺腫瘍の外科的切除であることは論を待たない.しかし,最近ではいわゆる無症候性PHPTといわれるものが多くを占め,自覚症状を伴わないためにその外科的治療の適応が長年議論されてきた.その判断基準として,すでに標的臓器を巻き込んでいることを示唆する骨粗鬆症,腎機能障害や尿路結石などの合併の有無が用いられている.しかし,外科的治療によってこれらは改善するのか,そのエビデンスの強さはまちまちである.本稿では,主な標的臓器である骨と腎に絞り,外科的治療,内科的治療の効果と限界について述べる.そして,PHPTにおける未解決の問題,新たな課題についても触れたい.
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