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連載 緩和医療のアップデート・Vol.15
がん患者における泌尿器症状の緩和ケア:エビデンスアップデート
Palliative care of urologic symptoms in cancer patients:an evidence update
河原 貴史
1
Takashi KAWAHARA
1
1筑波大学医学医療系腎泌尿器外科
キーワード:
泌尿器科症状
,
緩和ケア
,
肉眼的血尿
,
下部尿路症状
,
上部尿路閉塞
Keyword:
泌尿器科症状
,
緩和ケア
,
肉眼的血尿
,
下部尿路症状
,
上部尿路閉塞
pp.535-539
発行日 2024年8月17日
Published Date 2024/8/17
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290060535
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◎がん患者はその終末期になると泌尿器症状を訴えて問題となることが少なくない.「がん患者の泌尿器症状の緩和に関するガイドライン」1)が2016年に上梓され,筆者もガイドラインの作成委員の一人して参画した.2016年の作成時には4つの臨床疑問を設定し推奨を作成した.系統的文献検索を行ったものの多くの論文は症例報告や症例集積研究であり,その内容は経験的なものが多く,質の高いエビデンスのある論文はほとんど認めなかった.この結果を踏まえて専門家の意見を追加して推奨を作成したが,その作成にあたっては作成委員の先生方と大変苦労した.
緩和ケアを受ける患者に対する報告は多くないものの,そのなかでもがん患者の泌尿器症状のうち肉眼的血尿,下部尿路症状,上部尿路閉塞・腎後性腎不全に焦点を当てた介入のエビデンスに着目し,病態生理や対応方法について概説したい.
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