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第5土曜特集 血管・リンパ管研究の最前線と治療への展開
血管の形成と制御因子
VEGFとその受容体システムの血管新生,がん,炎症,妊娠高血圧症候群への関与
VEGF and VEGFR system
――Crucial regulators for physiological angiogenesis-lymphoangiogenesis, and various diseases including cancer
澁谷 正史
1
Masabumi SHIBUYA
1
1上武大学医学生理学研究所
キーワード:
血管内皮細胞
,
増殖因子
,
血管透過性因子(VPF)
,
血管新生因子(VEGF)
,
腫瘍血管
Keyword:
血管内皮細胞
,
増殖因子
,
血管透過性因子(VPF)
,
血管新生因子(VEGF)
,
腫瘍血管
pp.943-948
発行日 2024年6月29日
Published Date 2024/6/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289130943
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血管新生因子(VEGF)とその受容体(VEGFR)システムは,1980年代後半から1990年代に遺伝子群が単離された血管に関わるシグナル系で,血管系の制御に関して中心的役割を果たす非常に重要な系である.この系はわれわれヒトを含む脊椎動物の生理的な血管発生・新生・透過性に関わるばかりでなく,がんや炎症を含む多くの疾患に関与することが明らかとなっている.さらに,産科領域の重要な疾患である妊娠高血圧症候群(以前の名称では妊娠中毒症)においても深く関わること,さらにその分子機構の一部も明らかになりつつある.本稿ではこれらを紹介するとともに,VEGF-VEGFR系を疾患の治療標的とした薬剤開発の現状についても報告したい.
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