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第5土曜特集 遺伝統計学の新潮流――新規創薬・個別化医療への挑戦
遺伝統計学の理論と実践
遺伝統計学の基礎理論
Theoretical basis of statistical genetics
中西 智子
1
Tomoko NAKANISHI
1
1東京大学大学院医学研究科遺伝情報学
キーワード:
遺伝統計学
,
集団遺伝学
,
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
メンデルランダム化解析(MR)
Keyword:
遺伝統計学
,
集団遺伝学
,
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
メンデルランダム化解析(MR)
pp.1024-1030
発行日 2024年3月30日
Published Date 2024/3/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu288131024
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本稿は遺伝統計学における基礎理論に焦点を当て,3つの主要な分野で構成されている.まず集団遺伝学では,ハプロタイプや連鎖不均衡(LD),ハーディー・ワインベルグの法則などを取り上げ,人類集団内や集団間の遺伝的多様性,および進化についての理論を紹介している.次に,量的遺伝学ではゲノムワイド関連解析(GWAS)や狭義と広義の遺伝率推定についての進展を解説している.最後に,遺伝疫学では単一遺伝子疾患と多因子遺伝疾患におけるゲノム情報を活用した疾患のリスク予測に焦点を当て,さらにメンデルランダム化解析(MR)を通じた遺伝的因果関係の推定手法も紹介している.遺伝統計学の基礎を踏まえつつ,現代の疾患ゲノム解析における重要な概念や手法に触れている.
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