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特集 行動変容による疾病の予防
SNSを活用した包括的なフレイル予防
-――オンラインでのフレイルチェック
Comprehensive frailty prevention using SNS
――Online frail checkup
孫 輔卿
1
Bo-Kyung SON
1
1東京大学未来ビジョン研究センター,高齢社会総合研究機構
キーワード:
ハイブリッド型フレイルチェック
,
オンライン
Keyword:
ハイブリッド型フレイルチェック
,
オンライン
pp.831-836
発行日 2024年3月9日
Published Date 2024/3/9
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28810831
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が5類へ移行したが,まだ不安感を持ち,外出や活動の自粛を続けている高齢者は少なくない.このような長期的な影響によるコロナフレイルが危惧される.実際,2020年の第1回緊急事態宣言直後には,外出自粛により体幹筋量や握力,滑舌が低下したが,1年後の外出制限の緩和に伴い,体幹筋量は回復するものの,四肢筋量や握力は低下し続ける長期影響が筆者らの調査で明らかになった.このような背景からも,オンラインでのフレイルチェックアプリケーション(以下,アプリ)の開発が求めれた.具体的に,既存のフレイルチェック活動の担い手であるフレイルサポーター(高齢市民)とともにアプリのデザインや開発を行い,高齢者に親和性高いものとして改善を重ねた.アプリの内容や実施では,①既存の対面フレイルチェックの良好な再現と,②高齢者同士のコミュニケーションを重視した.その結果,フレイルサポーターおよび参加者の使用感の評価が高く,対面のフレイルチェックの結果と相関が高いことが確認できた.本稿では筆者らの取り組みを紹介しながら,新しい社会交流の様式として,対面と遠隔の “ハイブリッド型フレイルチェックおよび予防活動” の重要性について概説する.
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