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特集 消化器外科領域におけるロボット手術の最前線
ロボット支援胃切除術の最前線
-――高難度症例への発展
The frontier of robot assisted gastrectomy
――Highly difficult cases
藤田 康平
1
,
佐川 弘之
1
,
瀧口 修司
1
Kohei FUJITA
1
,
Hiroyuki SAGAWA
1
,
Shuji TAKIGUCHI
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科消化器外科学
キーワード:
ロボット手術
,
胃癌
,
conversion手術
,
大動脈周囲リンパ節郭清
,
残胃癌
Keyword:
ロボット手術
,
胃癌
,
conversion手術
,
大動脈周囲リンパ節郭清
,
残胃癌
pp.477-480
発行日 2024年2月10日
Published Date 2024/2/10
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28806477
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ロボット手術は高拡大3D-HD画像による鮮明な視野に加えて,モーションスケール,手振れ防止機能,多関節機能によって,従来の手術と比較してもより精緻な手術操作が可能となる.これまで一般的には困難とされていた高度進行癌・高難度症例においても,その特性を生かすことによって安全な手術に結びつけられるようになってきている.当科では,2018年の保険収載にあわせてロボット手術を導入し,進行胃癌,術前化学療法症例,大動脈周囲リンパ節転移症例,残胃癌を含め,すべての症例をその適応としてきた.高難度症例においては,剝離層の不明瞭化,高度癒着,主要血管や周囲臓器の損傷が命取りになり,高い観察力と手技,経験が必要と考える.ただし高難度症例にこそ,ロボット手術の特性を十分理解し,その能力を発揮する手術を展開していくことで,その有用性を高めていくことにつながる.本稿では,術前化学療法症例,大動脈周囲リンパ節郭清手技,残胃癌を中心に高難度症例に対するロボット支援手術について概説する.
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