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第1土曜特集 膠原病のすべて
膠原病の病態解明
適応免疫応答研究の最前線
Update on adaptive immune response in connective tissue diseases
新納 宏昭
1
Hiroaki NIIRO
1
1九州大学大学院医学研究院医学教育学講座
キーワード:
適応免疫
,
自己寛容
,
T細胞
,
B細胞
Keyword:
適応免疫
,
自己寛容
,
T細胞
,
B細胞
pp.346-352
発行日 2024年2月3日
Published Date 2024/2/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28805346
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免疫系が適切に機能するには,自己と非自己の正確な区別が必要である.自己免疫疾患とはこのシステム(自己寛容)の機能不全に起因する病態である.膠原病は皮膚,関節,肺,腎臓など全身の臓器に炎症や障害を生じる疾患であるが,病因の根源は自己免疫である.本疾患の病態解明によって,細胞・分子標的療法など画期的な治療法も近年登場し,効果を上げている.一方で,治療抵抗例など治療へのアンメットニーズもいまだ高く,膠原病の病態についてはさらなる解明が必要である.本稿では,自己免疫の理解に必要なT細胞,B細胞の自己寛容についてまずは概説し,続いて代表的膠原病の全身性エリテマトーデス(SLE)を取り上げ,その病態を適応免疫の部分に着目し,最近の知見を交えて概説する.
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