Japanese
English
第5土曜特集 アルツハイマー病――研究と治療の最前線
臨床・治療薬
認知症診療における患者・家族への非薬物的アプローチ
Nonpharmacological interventions for patients and family caregivers of dementia
田村 法子
1
,
三村 將
2
Noriko TAMURA
1
,
Masaru MIMURA
2
1慶應義塾大学医学部医学教育統轄センター
2同予防医療センター
キーワード:
アルツハイマー病(AD)
,
認知症
,
全人的理解
,
家族介護者
Keyword:
アルツハイマー病(AD)
,
認知症
,
全人的理解
,
家族介護者
pp.1069-1074
発行日 2023年12月30日
Published Date 2023/12/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu287131069
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
アルツハイマー病(AD)に代表される認知症の治療において,患者の行動・心理症状(BPSD)に対しては非薬物療法を優先して実施することが,日本神経学会の「認知症疾患診療ガイドライン2017」において推奨されている.非薬物療法というと特定のアプローチを想定しがちであるが,患者の全人的理解に基づき,特定のアプローチだけでなく,生活環境の調整も視野に入れることが重要である.また在宅介護,主たる介護の担い手が家族の割合が高いわが国においては,患者本人への介入と並行して,家族をはじめとした介護者への介入も行うことが肝要である.家族には疾患に関する心理教育,レスパイトケア,心理療法など,さまざまな要素を取り入れた複合的介入を行うことで,介護者のストレス軽減だけでなく,患者のBPSDの緩和につながる.
Copyright © 2023 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.