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第5土曜特集 アルツハイマー病――研究と治療の最前線
臨床・治療薬
アミロイド関連画像異常(ARIA)とその診断・治療
Diagnosis and management for amyloid-related imaging abnormalities(ARIA)
冨本 秀和
1
Hidekazu TOMIMOTO
1
1済生会明和病院,三重大学大学院医学研究科
キーワード:
疾患修飾療法(DMT)
,
アミロイド関連画像異常(ARIA)
,
脳アミロイド血管症(CAA)
,
アルツハイマー病(AD)
Keyword:
疾患修飾療法(DMT)
,
アミロイド関連画像異常(ARIA)
,
脳アミロイド血管症(CAA)
,
アルツハイマー病(AD)
pp.1053-1058
発行日 2023年12月30日
Published Date 2023/12/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu287131053
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アミロイド関連画像異常(ARIA)はアミロイドβ(Aβ)が関与して起こるMRIの異常所見であるが,抗Aβモノクローナル抗体を投与した患者ではその発現率が高くなる.ARIAは血管原性浮腫を反映するARIA-Eと,出血を反映するARIA-Hの2種類に大別される.ARIAの多くは無症状であるが,時に脳出血などの重篤な副作用をきたすことがあり,そのリスクはApoE遺伝子のε4ホモ接合体であること,微小出血が5個以上存在することなどの条件があると高率になる.ARIAを早期に発見して,適切にマネージメントを行うことはアルツハイマー病(AD)の疾患修飾療法(DMT)の成否を占ううえで重要な鍵となる.このため,DMTの処方医には適正使用講習会の受講が義務付けられる見通しであり,ARIA発現時の診断,重症度評価に応じた適正な処方継続や中断,重症ARIAに対する治療法について習熟する必要がある.
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